子どもが相手をケガさせてしまったり、相手の物を傷付けてしまったりすると 監督義務者である親がそれを賠償しなければならなくなります。

例えば、自転車での加害事故による賠償額が思った以上に高額となるケースがあります。

また、自転車の事例以外にも高額な賠償事例があります。

業務中のケガについては労災保険により治療費や休業補償、障害年金、遺族給付等が支給されます。しかし、ご自身の病気やレジャー先などのプライベート中の事故は労災保険の対象外です。

こうした原因により、予定していた収入が減少してしまうとご家族の生活費だけでなく、お子さまの教育費に不足が生じてしまうかもしれません。

①就業不能時の公的な給付 → 健康保険の「傷病手当金」（就業不能から1年6ヵ月まで）

※東急共済組合からは傷病手当金の上乗せとして「傷病手当補助」が支給されます。

また、1年6ヵ月から3年までについては「傷病手当金延長補助」が支給されます。　(※5)

②障害状態になった時の公的な給付 → 要件を満たせば「障害年金（障害基礎年金・障害厚生年金）」(※6)

ただし、一般的には以前の収入よりも年金給付額が少なくなるケースが多いです。

病気やケガをしてしまったときは健康保険等からの給付もありますが、ご自身にも費用負担が発生し、ご家族にとっても経済的な負担となる場合があります。

病気やケガをしたとき、医療機関に保険証を提示すれば診察・処置・投薬などのかかった「医療費」のうち 3割のみを窓口で支払います。

窓口で高額な「医療費」を支払ったときには、一定額を超えた分が還付される「高額療養費制度」という制度があります。

ただし、入院時の食事代や差額ベッド代などは、別途自己負担となります。

自己負担額が大きくなる場合の代表例は入院した場合です。

・過去5年間に入院し、自己負担を支払った人をベースに集計。
・高額療養費制度を利用した場合は利用後の金額。
・治療費・食事代・差額ベッド代に加え、交通費（見舞いに来る家族の交通費も含む）や衣類、日用品費なども含む。

（※1）出典：（公財）生命保険文化センター「令和4年度 生活保障に関する調査」

（※2）出典：（公財）生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」

1日あたり1万円かかるとすると仮に15日入院した場合、15万円程度かかることになります。

※東急共済組合からは「医療費」に対して「医療給付金」が、差額ベッド代に対して「特別医療金」が支給されます。(令和6年3月現在。詳細はご勤務先の共済担当部署までお問い合わせください。)

お子さまの医療費については「子ども医療費助成制度」の適用になるケースがあります。自治体によって内容が異なりますので、詳しくはお住いの自治体にお問い合わせください。

病気やケガの「思わぬ出費」はご家族全員に考えれられるリスクです。公的な健康保険制度ではカバーしきれない自己負担額にご自身でしっかり備えることが大切となります。

ご自身に万が一のことがあった場合に、遺族年金等からの給付もありますが、ご自身の葬儀代だけでなく、ご家族の生活費やお子さまの教育費などを用意することが重要です。

万が一亡くなった場合の葬儀関連費用（葬儀費用・飲食費・返礼品）の平均は約184万円と言われています。(※)

公的なものとして、遺族には「遺族年金」が支給されます。遺族が妻か夫か、死亡時の年齢によって支給期間や年金種類が異なります。

ここではパートナーの死亡時に18歳未満のお子さまがいる共働きのご夫婦の例をご紹介します。

※年金給付には要件があります。詳しくは管轄の年金事務所までお問い合わせください。

遺族年金が支給される一方で、お子さまの希望する将来を叶えるための教育費を確保しなければなりません。

教育費はお子さまの進路によって大きく変わってきます。

教育資金は、お子さまが生まれることが分かってからすぐに準備を始めることが重要となりますが、親に万が一のことがあると十分に準備ができていないかもしれません。